篠田佳男(小林稔侍)は地方都市で父の代からの会計事務所を営んでいる。家族は妻の美津子(中田喜子)、娘の美香(酒井彩名)、そして母の淑子(岩崎加根子)である。しかし、10年前にはもう一人家族がいた。長男の佳彦である。当時15歳の佳彦は何者かによって殺された。残された家族はどこの誰ともわからぬ犯人を恨みながら、10年間を生き抜いてきた。その間に淑子は脳梗塞で倒れ、美香は佳彦の友人・勇太(井澤健)と結婚して東京で暮らしていた。